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COPDって知ってます?肺気腫とどう違うの?

胸を抑えながら咳をする女性

COPDって聞いたことありますか?

国民の健康増進、疾病予防の方策である健康日本21については後でお話しますが、病気になる前や早期のうちに対応することが重要なのは皆さんよくご存知の通りです。そのためには早く病気に気づくことが大切であり、そもそも病気のことを知らないと始まりません。まずはCOPDについてみんなに知ってもらう必要がある、国民の認知度を上げようと国が目標を決めました。それが健康日本21です。

COPDとは

Chronic Obstructive Pulmonary Diseaseの略で、慢性閉塞性肺疾患と言います。読んで字のごとしなのですが、イマイチ分かりにくいかもしれません。原因は主にタバコの煙で、肺や気管支が壊れてしまい、結果的に空気の通り道が狭くなってしまう、閉塞してしまう状態が持続する病気のことです。残念ながら現在の医学では壊れた肺を再生させることはできず、加齢に伴う肺機能の低下が加わり、咳や痰、呼吸困難などの症状が進行する一方となります。

COPDの診断

「空気の通り道が狭くなる病気」ですので、そのことを検査で見つけることで診断されます。具体的には、肺機能検査で診断します。いわゆる肺活量の検査ですね。専門用語を使わずに説明すると、深い呼吸で目一杯吸い込んだ空気を一気に吐き出した時に、1秒間で全空気量の70%以上を吐き出せるのが正常な空気の通り道の広さですので、70%以下しか吐き出せないのであれば、それがCOPDの診断となります。病気で狭くなる空気の通り道=気管支は、呼吸器の中でも非常に小さい単位の部分ですので、CTなどの画像では診断できません。ただし、肺気腫を見つけることはでき、COPDかもしれない、と思わせることは可能です。

COPDの治療

COPDの治療には、薬物療法、酸素療法、理学療法(栄養療法を含む)などがありますが、目標は現状を維持することや進行を遅らせることです。薬物療法は、気管支拡張薬です。これまでに気管支が狭くなる病気であることをお話して来ましたので理解しやすいですね。狭くなっている気管支を少しでも広げて、肺機能を持ち上げようという治療です。必ずしも呼吸困難の症状が軽減しないこともありますが、実感する効果を認めなくても、治療しないよりは将来的に病気が進んでいくのを遅くする作用があるため、生活の質を維持することに繋がります。

次に酸素療法ですが、安静にしている状態でも血液中に含まれる酸素濃度が足りないとか、体を動かす時に酸素濃度が下がりすぎて活動できないとかいう状態に対して酸素を十分に補うことで呼吸を助けます。生活の中で酸素ボンベを使用することを在宅酸素療法と言いますが、自宅でも酸素を補わないといけない状態になったすぐの頃は、皆さん心理的にも抵抗感がありますし、酸素ボンベを運ぶことが億劫でついつい息切れを我慢して体を動かしたりされることがありますが、低酸素状態が知らず知らずに蓄積してしまうと、ついには肺以外の臓器が酸欠でくたびれてしまい、例えばそれが心臓であれば、心不全で入院するようなことになってしまいます。薬物療法と同様に、酸素療法も少しでも長く自宅での生活を質よく過ごすための道具ですので、一時の気恥ずかしさになんとか打ち勝ってもらいたいと思います。

理学療法(栄養療法を含む)

COPDに限らないことではありますが、慢性の呼吸器の病気では、常に息が切れやすいという症状がつきまとうため、ついつい活動量が減ってしまいがちです。理学療法については、これまで触れてきませんでしたが、こういう活動量の低下に伴う筋力低下を予防するための作戦ということになります。息がしんどい→動くのが嫌→筋力が減る→呼吸をする筋力も減る→息がもっとしんどい、という悪循環に入らないことが重要です。

冒頭では敢えて栄養療法を含むと記載しましたが、理学療法=リハビリは、健康な人がするところのいわゆる筋トレに当たりますので、一度は筋肉を壊して超回復を狙うという治療になりますが、筋トレをよくご存知の方は当たり前のことと思われる通り、超回復には十分な栄養も重要になります。情報量が多くなってしまって、それこそ消化不良になってはいけませんし、患者さんごとの病状によってもリハビリや栄養の程度も変わってきますので、今回は詳細を記載しませんが、お困りの場合は理学療法士さんたちともご相談していきましょう。

健康日本21による認知度向上の取り組み

COPDについて勉強していただきました。タバコを吸ったことがある(受動喫煙を含む)人で、息が切れやすいとかずっと痰が絡むということがありましたら、一度肺活量の検査を受けに受診してみてください。
COPDの認知度向上に私も貢献できたかもしれませんね。

健康日本21の取り組みについて簡単に記載しておきます。第一次健康日本21は2000年に開始された「21世紀における国民健康づくり運動」です。がん、循環器疾患、歯の健康などについて発症予防を目標として掲げ、6割程度は目標達成できたとされています。
第二次健康日本21よりCOPDの認知度向上のことが盛り込まれるようになりました。
当時の認知度25%を80%まで向上することを目指していました。しかし、残念ながら目標到達には遠く、30%に届かない状況とされています。

現在第三次となりますが、COPDの死亡率を人口10万人あたり13.3人から10.0人まで約25%減少させることを目標として掲げています。このためには引き続き認知度の向上が重要なのは言うまでもありません。国や自治体も検診などでの対策を検討したりしているようですが、この記事を読んでくださった方は、ご自身の症状や周りの家族、知人が呼吸の症状で困っていないか、気にしてみて下さい。無症状であれば病院を受診するほどの気持ちにはならないかもしれません。でももしご自身で禁煙することができれば、それは最も重要な治療で、素晴らしいセルフマネジメントです。ここまで読まれた方はきっと将来の生活の質を改善するための行動を起こす準備ができている方だと期待しています。

最後に肺気腫

見出しに書いておきながら最後まで勿体つけてしまいましたが、肺気腫もほとんどはタバコが原因です。
肺が壊れるということではほとんどCOPDと同じことになるかもしれません。肺は小さな袋が密集したような臓器で、例えるならスポンジのようなものです。

小さな袋を作っている壁の部分が壊れてしまうと隣り合っている袋がつながって大きな袋になってしまいます。そこに入っている空気は溜まったままになり吐き出しにくくなってしまいます。この空気の溜まりを気腫と言います。吸った空気が気腫の部分に溜まったままになって吐き出せないので、次の呼吸で吸おうとしても吸い込める空気の量が少なくなってしまいます。また大きな袋になってしまった部分は、そのすぐ傍を通っている空気の通り道を圧迫してしまって狭くしてしまいます。こういうメカニズムで空気を吐き出しにくくなってしまいます。

CTなどの画像検査で気腫を見つけることは可能で、これによって肺気腫の診断はできますが、必ずしもCOPDの基準(吸った空気の70%未満しか1秒間で吐き出せない状態)にはならないことがあり、全く同じ病気というわけではありません。ただし、肺気腫という言葉の方がご存知の方も多く、説明しやすさのためにCOPDを意味して肺気腫とお話することもあります。

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